2018-01-01から1年間の記事一覧

わかって下さい

私の勤めている会社は、流行りの家電の見た目だけをパクったチープな製品を作っています。私が初めて関わった仕事はiPodにそっくりのキッチンタイマーでした。最近ではApple Watchそっくりのデジタル腕時計、ルンバそっくりのラジコン、Google Homeそっくり…

被害妄想ですか?

わたしの気のせいかもしれませんけど、誘蛾灯って見なくなりましたよね。青い光を放つ電灯で、時々バチバチという音が鳴るやつ。最初はコレ何だろうって思ってましたけど、下に虫の死骸が散乱しているのをみて、あ、寄ってきた虫を殺すための罠なんだなと悟…

レーゾンデートル

毎日毎日、早起きして会社に行って、夜遅くに帰ってきてるけど、正直もう限界。別にやりがいも感じないし、これがまだ何十年も続くぐらいなら死んだ方がマシ、と思うこともある。でも、まだやりきった感がないし、いま死んだら幽霊になっちゃうかもな。 そう…

さよならハデス

純粋無垢な子どもだったころは、火星は炎が噴き上がる星だと思っていた。金星は黄金でできていたし、木星は緑豊かな星だった。水星は水で覆われていて、彗星と区別がついていなかった。 大人になるにつれて、正しい(とされる)知識が身について、そうじゃない…

ゴリラの握力1t

美味しいものを食べ過ぎて太る。これはわかる。「食べ過ぎ」と「太る」で罪と罰のバランスが取れているからだ。でも、ストレスでハゲるのは意味がわからない。「ストレス」は罪ではないのに、「ハゲる」は罰だからだ。 誰も好きこのんでストレスを抱えたりは…

合コンに行ってきた。

動物好きが集まる合コンに行ってきた。参加者はトリマーや飼育員のような仕事で動物と関わる人から単なる愛犬家のような人まで様々だった。合コンは、友だちの紹介でやるのが一番気楽だし勝率もよい。業者が絡んでいるタイプの合コンは玉石混交だけど、経験…

It is no use crying over spilt milk.

部活の後輩のスギモトくんは、登場の仕方がちょっとおかしい。「先輩!」と呼ぶ声がして、振り返ると誰もいなくて、おかしいなと思いながら前へ向き直るとスギモトくんがいたりする。トイレで用を足したあと、手を洗っていてふと目線を上げると背後に立って…

ゾンビ映画から学んだこと

人間なんて一皮剥けば欲望と利己主義にまみれた愚かな動物だ。極限な状況では、正義だの愛だの言ってられない。自分を守るためには他人を蹴落とすのも厭わない。それが人間だ。ゾンビ映画をたくさん見たからわかる。 人間の利己的な振る舞いのせいで状況が悪…

マッサージの真実

営業時間を過ぎたマッサージ店に人がやってくるのを見たことはないだろうか。あれは特別なマッサージ師だ。彼らはマッサージ師にマッサージを施すために全国のマッサージ店を巡っている。 マッサージ師とはいっても、やはり人間。人々のコリをとるうちに自分…

偽のクリスタルスカル遺跡

ディズニーランドってすごい! 高校生になって、初めてできた彼氏にディズニーデートを誘われた。わたしは、ハッキリ言って嫌だった。ディズニーデートをするカップルは別れるっていう伝説があったからだ。 この伝説は、オカルトでも何でもなくて、ただ単に…

あの娘かまいたち

帰宅して、スーツを脱いで驚いた。お腹のところに切り傷ができている。ちょっと血が出てるかなってくらいの浅い傷だけど、結構長い。今日は一日スーツを着ていたし、こんなところに傷がつくはずはないんだけど。 もしかして、誰かに呪われてるのかな。だとし…

瞬間、心、揃えて

小中高と地元の公立校に通っていたので、大学で上京した時は、世界が広がったように感じた。FFで飛空艇を手に入れた時のような、ポケモンで「なみのり」が出来るようになった時のような、そんな感じ。共感してくれる人も少なくないんじゃないか。 大学には色…

外国人観光客は満員電車で喜ぶらしいですよ2

毎朝満員電車に乗って通勤している。満員電車に乗るときのコツは自我を捨てることだ。自分が自分であるという意識を捨てて、モノのようになることだ。たまに電車内でケンカをはじめる愚か者がいるが、修行が足りん。自我を捨て去れば争いなど起きるはずはな…

日本へのホームステイ

日本へのホームステイが決まった。ホームステイ先には、僕と同じくらいの年の女の子がいるらしい。ちょっと期待しちゃうね。 検索したら普通にその子のSNSのアカウントが見つかった。これはこっそりチェックするしかないでしょ。 アップされている画像を見る…

機動戦士ゲルマニウム

自分はロボットです。わざわざそんなこと言わなくてもロボットだっていうのは一目瞭然な見た目をしてるんですけどね。角ばってるし、関節にはシリンダーがついてるし、あだ名は機動戦士だし。 自分を買ったご主人様は、早くに奥さんを亡くした初老の紳士です…

インド風サザエさん症候群

「サザエさん症候群」っていう言葉がある。日曜日の夕方頃になると、休みの終わりと日常のはじまりを強烈に意識して鬱々となってしまう状態のことだ。まぁ気持ちはわからないでもないけれど、わたしは割と仕事にやりがいを感じているし、そこまで嫌いでもな…

わたしのバイブル

意外なことに、女子は少年マンガをそんなに読まない。もちろん少年マンガが好きな女子は少なくないけど、少年マンガを一切読まないという女子も結構いる。 わたしは、お兄ちゃんがいたから、少年漫画を借りてよく読んだし、お兄ちゃんもわたしの少女マンガを…

スーパースーパーマン

俺はスーパーが好きだ。超好きだ。スーパースーパー好きだ。もう8年もスーパーでバイトをしている。俺の品出しの技術は天下一品だと自負している。商品を並べるのがめちゃんこ上手い。我がスーパー自慢のポテチコーナーには、常時数十種類のポテチが陳列さ…

大学の先輩めっちゃダーツ誘ってくる

ダーツなんて今まで1回もやったことなかったのに、大学生になったらメッチャ誘われるようになった。何これ? 特に男の先輩がメッチャやり方を教えてくれる。おさがりのマイダーツももらった。何これ? ダーツでは、そのゲームで最下位だった人が、テキーラ…

孫という名の…

孫が手紙をくれた。このあいだ産まれたばかりだと思っていたのに、もう手紙を送るほどの社会性を身につけたのか。昔「なんでこんなに可愛いのかよ 孫という名の宝物」という歌が流行ったが、今はその心境がよくわかる。孫はかわいい。孫ができた周りの人たち…

野良ヒトシマツモトにすべらない話をさせられた話

今週のお題「#平成最後の夏」 自分で言うのもなんだけど、私はシャイだ。いや、シャイという言葉は気取ってる感じがするな。なんか爽やかな響きがありません? シャイって。清潔感ありますよね。 シャイというより口下手かな? でも口下手って言うと、ちょっ…

う さ ぎ お い し か の や ま

「ふるさと」といえば、一面の田んぼ、その先には山、茅葺屋根の家には縁側があって、僕はそこから夕日が沈むのを眺めているのが好きだった。そんな風景が思い浮かぶ。 でも、実際には千葉の工業地帯生まれだし、アパートかマンションにしか住んだことがない…

熊五郎の乱。俺の乱。

日本人の実に98%が「俺の先祖は織田信長の部下だったんだぜ!」みたいな会話をしたことがあるらしい(諸説あり)。私も小学生の時にそういう話になって、周りのクラスメイトたちに先祖の華々しい話を聞かされた。当然、自分の先祖が気になって祖母に尋ねてみ…

グローバル・バーバル

うちの会社には海外事業部があるので、部署異動の際に海外転勤の可能性があるんだけど、特別優秀でも、語学力があるわけでもないので、縁のない話だと思っていたら、来た。海外転勤がやって来た。 「向こうじゃ英語ができないと話にならないぞ」とか上司が脅…

やーい、おまえんち(いい意味で)お化け屋敷

家賃が安いという理由で内覧に行ったら、なんとお化け屋敷だった。ボロボロでいわくつきの館だとかっていう比喩表現ではない。純度100%マジもんのお化け屋敷だ。経営が危ない遊園地が、敷地を少しづつ切り売りしているのだ。お化け屋敷を縮小して、その一部…

眠れない夜、僕のせいだね

夜、眠れないとき、布団の中でじっとしていると、どんどん感覚が鋭敏になってきて、普段は気にならないような建物のきしみとか、遠くの方の電車の音とかが聞こえてくる。そのうち、自分自身の呼吸が気になってきた。 息を吸うときは「スーッ」という音と同時…

ものすごく理不尽で、ありえないほど速い失望

ハマモトさんは仕事が早いのに威張らないし、誰に対しても気配りができるし、こういう人を人格者って呼ぶんだろう。職場だけでなく、家庭でも良き夫、良き父であるらしい。娘さんが塾で遅くなる時は必ず迎えに行くのだそうだ。 先日、飲み会でたまたまハマモ…

影武者

ナツミが「あたしは“かげきゃ”だからさ」って言うから、「それは陰キャ(いんきゃ)って読むんだよ」と教えてあげた。陰キャっていうのは「陰気なキャラ」の略だ。たしかにナツミは友だちが多い方ではないけれど、別に性格が暗いわけでもないし、悩んでるなら…

まるで根性論のバーゲンセールだな

隣の係長は、事あるごとに根性論を振りかざすので、「根おじ」と呼ばれてめちゃくちゃ嫌われている。今どき体調不良に休んだ人に「気合いが足りない」と平気で言っちゃうような人だ。 こういうタイプの人は苦手なんだけど、ちょっと可哀想な気もする。きっと…

動物占いとイヤな小学生

私は世にも珍しい「占いが嫌いな女子小学生」だった。チープでキラキラしたファンシー文具やおまじないは大好きだったけど、なぜか占いは嫌いだった。血液型占い、十二星座占い、ちまたには占いが溢れていたけれど、その全てが嫌いだった。 あの頃は、まだ幼…