2018-01-01から1年間の記事一覧

夏の怪談シリーズ「神隠され」

誰かとはぐれて一人ぼっちになった時、それはやってくる。そして、それは一人ぼっちのあなたと入れかわり、それはあなたに、あなたはそれになる。私は、家族旅行の最中に電車に乗り遅れてしまい、それに捕まってしまった。それは私に代わって家族旅行を続け…

精神固定剤

気持ちが落ち着かない。ちょっとしたことで、すぐに落ち込んじゃう。一度落ち込んじゃうともうダメ。何もしたくない。したくないというか、できない。できなくなっちゃう。心のパワーみたいなのが枯れちゃう感じ。 この前は、バイト中につまんないミスをして…

夏の怪談シリーズ「ぼたもち」

「棚からぼたもち」っていう諺があるけど、ぼたもちって何だろう? そんなもん棚に置いた記憶はない。しかも「棚から」なんなの? 落ちてくるの? 置いてもないのに棚から落ちてきたら怖い。仮に棚に置いていたにしても、落ちてきたら困ると思う。だって落ち…

アリゲーター・グラディエーター

アリゲーターもクロコダイルもワニの種類の名前だけど、どちらかといえばクロコダイルの方が獰猛らしい。とはいえアリゲーターが温厚かというとそんなことはなく、あくまで“相対的に”温厚という話で、実際には獰猛だ。 なんでこんなことを知っているのかとい…

父と旅行の思い出

小さい頃の写真を見ると、海にスキーに色々なところに連れて行ってもらっていたことがわかる。海外旅行こそなかったけど、最低でも年に1回は家族旅行があったみたいだ。いまになって、ようやく父のスゴさとありがたさがわかるようになったが、正直旅行の記…

Educational objective is watching you

通勤途中の小学校の校舎の屋上には、学校目標だろうか「やさしく かしこく たくましく」という看板が立っている。こういうの昔からあるよなと思って、なんとなく自分の母校のホームページを調べたら、教育目標が「考える子 やさしい子 たくましい子」だった…

てめえらの血はなに色だ

英語で「blue rose(青い薔薇)」といえば、「不可能」という意味になるくらい青い薔薇っていうのは作ることが難しいとされていたんだけど、バイオテクノロジーの発展で人類はついに青い薔薇を作ることに成功した。 まぁ青い薔薇の話をするまでもなく、薔薇に…

想像上の野球部

アメリカの青春映画とかを観ていると、たいていアメフト部のキャプテンがチアリーダーと付き合っていて、いかにもイケイケって感じの描写をされていることが多い。いわゆるスクールカーストってやつだ。 うちの中学では、野球部がスクールカースト上位だった…

俺なりのテレビとの付き合い方

youtu.be 「入れ歯洗浄なんて、どれも同じ。そう思っていませんか?」 テレビを見ていたら、小日向文世さんが出てきてそう問いかけてきた。アース製薬「ポリデント」のCMだ。私は戸惑った。正直に言うと、今まで入れ歯洗浄について考えたことは一度もない…

ヨネスケForever

京都のおばあちゃん家の玄関には、謎のフックがある。京都のおばあちゃんと言っても、祖父が亡くなった時にうちの近くに引っ越してもらったので、もう京都には住んでいない。京都の家の玄関にも謎のフックがあったし、いまの家の玄関にも謎のフックがある。…

インターネットR.I.P.

今週のお題「わたしのインターネット歴」 中学時代の私は、『テ〇スの王子様』のなりきり掲示板(マンガの登場人物になりきって書き込む掲示板)で、某先輩(になりきった人)と恋愛ごっこをしていました。ハンドルネームは「御伽緋彩(おとぎひいろ)」です。…

怒りの非対称性

数年前、完全に私のミスで数千万円の仕事をふいにしてしまった。けれど、上司は今後同じミスが起きないように具体的な対応を報告するように言って、あとのフォローをしてくれた。めちゃくちゃに叱責されても致し方ないと覚悟していただけに、すごく驚いたし…

仮面ライダービルド

「仮面ライダービルド」が面白い。主人公はラブ&ピースのために戦っているんだけど、ヒーローとしてのアイデンティティを揺らがせる事実がどんどん明らかになっていく。怪人との戦いが、実は黒幕に仕組まれたものだったり、記憶を失う前の自分が、人体実験…

パンダvsグリズリーベア

「嘘をついてはいけない」けれども「絶対に嘘をついてはいけない」ということはない。例えば、親がサンタクロースに扮してプレゼントを用意することは許されるだろうし、老人を騙して金を取るのは許されないだろう。じゃあ男子高校生が、過去に彼女がいたと…

鏡よ鏡

小さい頃「白雪姫」に出てくる魔法の鏡に憧れて、手鏡に話しかけていたら、なんと返事をしてくれるようになった。魔法の鏡と言っても、ちょっと受け答えができるってだけだったので、いつの間にか話しかけることもなくなってしまった。そもそも語彙が極端に…

ミイラ取りがミイラになるまで

「ミイラ取りがミイラになる」って諺が好き。 詳しくは知らないけど、ミイラって内臓抜き取ったり、腐らないように色々工夫したりしなくちゃいけないから手間暇かかるんでしょ? それなのにミイラ取りがミイラになるって、それはもう出世といって差し支えな…

森には獣がいる

いま、私の目の前には木でできた直方体がある。授業で彫刻を作ることになったのだ。ルネサンス期の彫刻家ミケランジェロは、石の中に掘るべき彫刻の姿を見出したと言われているが、私はこの木の塊から何も見出すことができない。むしろ、このままでもいいん…

キンチャクガニの憂鬱

私の家ではみんな、ティッシュを箱の横から取り出して使っていました。そのことになんの疑問も持たなかったし、特に困ったこともありませんでした。だからティッシュの箱の上に穴を開けて、そこから取り出すのを見た時「これはスゴい裏技だ!」と思って感動…

ナンタブくん

弊社の社内報の表紙の隅っこにいる緑色の奇怪な生命体は「ナンタブくん」と言います。「ナンタブくん」は弊社のマスコットキャラクターとして1967年にデザインされました。しかし、残念なことに知名度は決して高くはありません。そもそも、社内報以外には使…

夫の女装

年に一回くらいのペースで、夫が女装をしたがるので化粧をしてあげている。 一番最初は私から始めたんだったと思う。大したスキンケアもしてないくせに、意外と綺麗な肌をしていることに気づいて試しに化粧をしてみたら、その出来映えを見て夫もまんざらでは…

我は、いきなりステーキ。

我は、真の「いきなりステーキ」なり。本当にいきなりステーキを提供する。コンビニで缶コーヒーを買ったとき、「Suicaで」と言いながら、店員にステーキを提供する。満員電車で思いかけず、至近距離で向き合う形になったままお互い動けなくなって気まずい空…

メメント森のサドンです。

うちの家系は急死の家系で、早死にをする人から長生きする人まで様々いるんだけど、全員急死している。病気にかかって入院して、ベットで死ぬということがない。事故に遭ったり、心臓が爆発したり、とにかく突然死ぬ。 この原因は旧藩のお抱え剣士だった先祖…

MISEINENの主張

我々は、きちんと主張しなければならない。「虫を怖がる女は別に可愛くない」ということを。 先日、大事な会議があった。私はそこで新しい提案をするために、この一ヶ月準備をしてきた。協力してくれた周りの先輩後輩のためにも絶対につぶされる訳にはいかな…

フィンガーボール

俺は動物園生まれ動物園育ちの生粋の都会っ子だ。サバンナなんて見たことも聞いたこともねぇ(ホントは聞いたことくらいある)。コンクリートの床と鉄格子が俺の生きる場所だって思ってた。ちょっと前までは…… 最近、動物園では「行動展示」っていう展示方法が…

免許皆伝? 私の新しい試練

高校卒業してから免許取るために教習所通い始めたんだけど、そろそろ6月になろうとしている現時点で、まだ取れてない。ほかにやることいっぱいで、なんかサボりがちっていうのもあるんだけど、最初の方の学科でつまずいちゃったのが大きな原因。 それは「か…