仮面ライダービルド
「仮面ライダービルド」が面白い。主人公はラブ&ピースのために戦っているんだけど、ヒーローとしてのアイデンティティを揺らがせる事実がどんどん明らかになっていく。怪人との戦いが、実は黒幕に仕組まれたものだったり、記憶を失う前の自分が、人体実験を繰り返す悪魔の科学者だったり、次々と正義のヒーローという役割を壊すような展開が襲ってくる。悪の力で悪を倒すのは正義なのか? そういう善悪の境界で揺れながらもラブ&ピースのために戦うヒーローであろうとする主人公の姿に、心が動かされている。
主人公以外のライダーもいいキャラをしている。主人公の相棒は、ちょっとおバカだけど真っ直ぐさを持っていて、主人公がブレた時に支えてくれる存在。義侠心に厚いライバルキャラの農家の息子や、メンタルが弱いけど心優しいボンボンなどがいる。
もう残り数回で最終回なので、盛り上がりは絶頂で、毎週放送が待ち遠しい。
こうして「仮面ライダービルド」を観るようになって、色々新しい発見もあった。まずはCM。仮面ライダーがやってる間のCMは、オモチャのCMだけでなく、化粧品のCMなんかもあり、そのたびに本来の視聴者層を実感する。
特に私が気になっているのは、ランドセルのCMだ。こんなことでもなければ、縁のなかったランドセルのCMだが、ランドセルにもいくつかの種類がある。特に気になったのは「フィットちゃん」だ。
♪選べて楽しいフィットちゃん♪
全部で137種類!
これには衝撃を受けた。私が小学生になるときは、ランドセルは赤か黒かの2択で、それ以上の悩みは特になかったと思う。
それがまさかの137種類! もはやどういうことだかわからない。
でも、フィットちゃんを名乗っているわりには、全然フィットする気がないんじゃないか? フィットちゃんを名乗るからには、こちら側に合わせて欲しい。
それなのに、137種類の中から、自分にフィットするものを探せっていうのは傲慢なんじゃないか? これではフィットちゃんというよりも、受動態でビーチョイスドちゃんなんじゃないか? わからんけど。