おこのみで

 辛い食べ物が大好き! はじめて入ったお店でも、様子見なんてしないで一番上の辛さを頼んじゃうくらい大好き! そして、翌日ケツの穴がずっとムズムズしちゃう。辛味成分カプサイシンは、消化されないため、そのままお尻から出ちゃうんだってさ。ということは、カプサイシンだけ食べていたら、絶対に太らないってこと???

 あと辛味っていうのは、味ではなくて“痛み”なんだってさ。パンキッシュでかっけー! そういうところも、私が辛いもの好きな理由。とにかく辛い食べ物が大好き! 辛い料理じゃなくても、とりあえず「倍辛で!」って言っちゃうくらい大好き! 大抵の場合、店員さんに「え?」と聞き返されるので「すみません。なんでもありません」と謝ってるよ!

 でも、実は、花椒(ホアジャオ)が苦手なんです。花椒を知らない人のために説明すると、花椒は舌がビリビリするような辛さを持ったスパイスです。痺れるような辛さが魅力で、四川料理なんかでよく使われています。

 実は、カラリスト(辛いものを好む人の総称)の間では、空前のシビ辛ブーム! カプサイシンの辛味にプラスして、花椒のビリビリ痺れる感じを味わうのがトレンドなんです。

 でも花椒苦手ー。なんか舌が麻痺して、故障したみたいになるんだもん。でも、カラリスト(この呼び方、自分で考えました)の端くれとして、シビ辛ブームを楽しめないのは、なんとも歯痒い。

 だから、この苦手を克服するために、苦手な花椒をマシマシにした料理を食べてみようと思って、池袋にある、カラシビ味噌らー麺のお店「鬼金棒」に行ってきました。ここでは、カラとシビをそれぞれ個別に調整できます。

 気合を入れて、お店の前の列に並び、食券を買おうとしたその時、衝撃的な文字が目に飛び込んできました。

「『カラ』、『シビ』ともに、抜き、少なめ、増しまでは無料、鬼増しは+100円で5段階のお好みの量をお選びいただけます!」

 「お好みの量」!? 私は花椒が好みではないからこそ、克服のためにここにきてシビを増そうとしているのに、お好みの量!? お好みの話をしたら、それは「抜き」一択だけど、そうするとここまできた私の覚悟がムダになってしまう……

 私はハゲ上がるほど悩んだ挙句、カラ鬼増しシビ抜きのパクチー味噌らー麺を食べて帰った(お店の設定したルールを破るのはイケないことなので)。

 誰か、花椒を「お嫌いの量」で調整できるお店を知っていたら教えてください。

加爾基 精液 栗ノ花

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  • アーティスト:椎名林檎
  • 発売日: 2008/07/02
  • メディア: CD