地球は廻る君を隠して

コペルニクスが何故地動説を唱えたかというと、彼は太陽を信仰していて、全ての惑星の中心に太陽があることを当然だと考えていたからである。
50年後、ガリレオ=ガリレイが地動説を支持したのは、実は彼がその目で宇宙の姿を確認したからである。


ある日、ガリレオの自宅の庭に宇宙船が墜落した。その宇宙船にはバルバンゴ星人が乗っており、心優しいガリレオは、怪我をしたバルバンゴ星人を介抱し、宇宙船の修理を手伝った。バルバンゴ星人はお礼にガリレオを宇宙に連れていった。そこで、ガリレオは地動説の正しさを確信したのだ。


そして、バルバンゴ星人との別れの日がやってきた。まだ宇宙に出る技術もない当時の人類の文明にバルバンゴ星のような高度な文明が接触してしまうと、バルバンゴ星の技術が地球の文明をのみこんでしまう。知的生命体の多様性を重んじるバルバンゴ星人は、地球がバルバンゴ星と対等なレベルの文明を持つまで接触を断つことにしたのである。
ガリレオは異星の友人に、なるべく早く交流が始められるようにすると約束した。


それからガリレオは科学技術の発展に尽力した。その中で地動説が正しいことを主張した。しかし、ガリレオのその考えは、当時の教会から迫害され、ガリレオは軟禁されたまま、その生涯を終えた。


その悲劇から500年後、西暦2142年、ついに人類はワープ航法の開発に成功、それを確認したバルバンゴ星人は、再び地球にやってきた。世田谷に住む丸井マルオくんは、アメリカ大統領とバルバンゴ星人が握手する映像をテレビで見ながら、ガリガリ君(ソーダ味)を食べていた。彼はガリレオ=ガリレイの生まれ変わりである。